シエンタを知る、選ぶ、買う、使う、維持する、売却するまでの主要テーマをまとめています。
2026年8月3日の一部改良後の現行シエンタを基準に、トヨタ公式情報・取扱説明書・JADAの登録台数データを中心に整理しました。特に「事実」と「評価」が混ざらないよう、数値・装備は一次情報に寄せ、メリット/向き不向きはその事実から判断する構成にしています。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
シエンタとは
シエンタってどんなクルマ?
シエンタは、ひと言で表すなら「コンパクトカーの扱いやすさと、ミニバンの実用性を組み合わせたクルマ」です。
2003年9月に初代が登場し、現行モデルは2022年に発売された3代目。2026年8月にも一部改良が実施され、現在も販売されているトヨタのコンパクトミニバンです。
トヨタ自身も3代目の開発にあたり、「コンパクトカーの運転のしやすさ」と「ミニバンの利便性」を初代から受け継ぐ特徴として挙げています。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
特徴的なのは、ミニバンでありながらボディを必要以上に大きくしていないことです。
現行型の全長は4,260mm、全幅は1,695mm。2WDの全高は1,695mmで、日本の5ナンバーサイズに収まっています。
一方で、5人乗りの2列シート仕様と、最大7人が乗れる3列シート仕様を用意。両側スライドドア、低床フロア、多彩なシートアレンジ、大きなバックドアなど、一般的なハッチバックやセダンとは明確に異なる「人と荷物を運ぶための機能」が盛り込まれています。(トヨタ自動車WEBサイト)
さらに、現行シエンタではTNGA「GA-Bプラットフォーム」を採用し、走行性能やボディ剛性も従来型から刷新されています。
ハイブリッド車とガソリン車が用意され、ハイブリッドにはE-Fourも設定されています。つまりシエンタは単純に「小さな7人乗り」なのではなく、日常の買い物、子どもの送迎、通勤、狭い住宅街、休日のレジャーといった、日本の家庭で頻繁に発生する移動を一台で処理することを重視したクルマだと理解すると、その性格が分かりやすくなります。(トヨタ自動車WEBサイト)
| 項目 | 現行シエンタの特徴 |
|---|---|
| 車種 | コンパクトミニバン |
| 全長 | 4,260mm |
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,695mm/E-Four 1,715mm |
| 乗車定員 | 5人または7人 |
| 後席ドア | スライドドア |
| 最小回転半径 | 5.0m |
| パワートレーン | 1.5Lガソリン/1.5Lハイブリッド |
| 駆動方式 | 2WD/ハイブリッドE-Four |
| 主な用途 | 日常利用、送迎、買い物、家族移動、レジャー |
シエンタの基本構造を一枚で表すと、次のようになります。
コンパクトカー
「小さい・運転しやすい」
+
ミニバン
「スライドドア・広い室内・多人数乗車」
+
日常車
「低床・収納・低燃費・安全支援」
↓
シエンタ
この「大型ミニバンほど大きくないのに、普通のコンパクトカーより家族用途に強い」という中間的なポジションこそが、シエンタというクルマを理解する最も重要なポイントです。
シエンタが選ばれる理由
シエンタが支持される理由は、何か一つの性能が突出しているからというより、日常生活で必要になる性能を高い水準でまとめていることにあります。実際、日本自動車販売協会連合会(JADA)の「乗用車ブランド通称名別順位」では、2026年1~6月のシエンタの登録台数は62,805台で、軽自動車・海外ブランド車を除く登録乗用車の車名別集計で2位。2026年7月単月でも12,196台で3位でした。販売台数だけで車の優劣を判断することはできませんが、少なくとも幅広い購入者から選ばれている車種であることは確認できます。
理由の一つがサイズです。全幅1,695mmという5ナンバー幅を維持しながら、最大7名の乗車が可能です。最小回転半径も5.0mで、トヨタは細い路地、Uターン、車庫入れ、縦列駐車などでの取り回しの良さを特徴として掲げています。大人数を乗せたいからといって必ずしも全幅1.8mを超える大型ミニバンを選ばなくてよい点は、住宅街やスーパーの駐車場を日常的に利用する家庭にとって重要です。(トヨタ自動車WEBサイト)
もう一つが乗降性です。後席の乗り込み口は地上から330mmと低く、段差のないフラットフロアを採用。さらにスライドドアのため、隣の車との間隔が狭い駐車場でもヒンジ式ドアほど大きく横へ開く必要がありません。現行型ではパワースライドドアが設定され、一部仕様ではスマートキーを持って足をセンサー部へ出し入れすることで開閉できるハンズフリー機能もあります。(トヨタ自動車WEBサイト)
そして、5人乗りと7人乗りを選択できる点も重要です。7人乗りでは3列目を床下へ格納して荷室を拡大でき、5人乗りでは2列目を倒して大きな荷室として使えます。つまり、「常に7人乗る家庭」だけではなく、「普段は4~5人だが、ときどき祖父母や友人を乗せたい」「人より荷物を積みたい」という家庭までカバーできる設計です。(トヨタ自動車WEBサイト)
| 選ばれやすい理由 | シエンタの設計 |
|---|---|
| 大きな車は運転しにくい | 全幅1,695mm、最小回転半径5.0m |
| 子どもを乗せ降ろししたい | 低床+スライドドア |
| 家族が増える可能性がある | 最大7人乗車 |
| 荷物も積みたい | 3列目床下格納/2列シート仕様 |
| 子どもや高齢者も乗る | 330mmの低い乗り込み口 |
| 市街地利用が多い | コンパクトな車体 |
| 安全支援も欲しい | Toyota Safety Sense |
したがってシエンタの強さは、スポーツ性能、高級感、最大積載量といった単独の指標ではなく、「毎日の家族の移動で困る場面をできるだけ少なくする」方向に設計されていることにあります。これが長く選ばれている最大の理由と考えられます。
シエンタのメリット・デメリット
シエンタのメリットを考えるうえでは、まず「大型ミニバンを小さくした車」ではなく、コンパクトな車体の中に必要十分なミニバン機能を詰め込んだ車だと理解する必要があります。その設計思想は大きなメリットを生む一方、当然ながら物理的な制約も生みます。
最大のメリットは、全長4,260mm・全幅1,695mmという比較的小さなボディで、5人または7人を乗せられることです。最小回転半径5.0mという取り回し性能もあり、住宅街、スーパー、保育園、学校、病院など、日常的な場所で扱いやすいサイズになっています。後席はスライドドアで、乗り込み口は地上330mm。室内高も1,300mm確保され、小さな子どもであれば車内で立った状態で着替えられるほどの高さがあります。(toyota.jp)
荷室の柔軟性も長所です。7人乗りでは3列目を2列目シート下へ格納する「ダイブイン機構」を採用。3列目を使わないときに大きな荷室を確保できます。5人乗りでは2列目を倒すことでさらに大きな荷室を作ることができ、トヨタは車中泊にも使える用途を紹介しています。自転車についても、トヨタのFAQでは3列シート車で27インチ相当1台+20インチ1台、2列シート車では26インチ2台の積載例が示されています。ただし自転車の形状によって積載可否は変わります。(トヨタ自動車WEBサイト)
一方、デメリットもあります。第一に、全長4.26m・全幅1.695mの車体で最大7席を設けている以上、3列目や荷室の絶対的な広さでは大型ミニバンに及びません。7席すべてを使用すれば、その分ラゲージスペースは制約されます。反対に大きな荷物を積む場合には3列目や2列目を格納する必要があります。「7人+大量の旅行荷物を常時積む」という使い方なら、より大きなミニバンの方が適しています。これはシートアレンジからも分かるシエンタの物理的なトレードオフです。(トヨタ自動車WEBサイト)
また、3列目は「最大7人乗れる」ことと「大人7人が長距離を常に快適に移動できる」ことを同一視しない方がよいでしょう。購入時には実際に3列目へ座り、膝まわりや乗降性を確認することをおすすめします。
| メリット | 反対側にあるデメリット |
|---|---|
| コンパクト | 大型ミニバンほど室内は広くない |
| 最大7人乗車 | 7人乗車時は荷室が小さくなる |
| 低床・スライドドア | 装備内容はグレードで異なる |
| 3列目を床下格納 | 3列目使用中との両立には制約 |
| 取り回しが良い | 大型車のような存在感・豪華さはない |
| 5人乗りも選べる | 5人乗りでは当然3列目は使えない |
したがってシエンタは「すべてを最大化した車」ではありません。むしろ、サイズ・居住性・乗車人数・荷室・価格・燃費・運転しやすさのバランスを優先した車です。このバランスが自分の生活に合う人にとっては非常に合理的ですが、常時7名乗車、大量積載、高級ミニバン並みの快適性を求める場合には別の選択肢も比較するべきです。
シエンタはどんな人に向いている
シエンタに向いているのは、単純に「子どもがいる人」だけではありません。より正確に言えば、日常ではコンパクトカーに近い扱いやすさを求めつつ、ときどきミニバンとしての能力が必要になる人に適した車です。
代表的なのは、夫婦と子ども1~3人程度の家庭です。日常の乗車人数が3~5人であれば、普段は広い2列目や荷室を利用し、祖父母や友人を乗せるときだけ3列目を展開できます。7人乗りの3列目は床下へ格納できるため、「3列目を常に使うわけではないが、必要なときには欲しい」という用途との相性が良い設計です。(トヨタ自動車WEBサイト)
また、運転する人が大きな車を苦手とする家庭にも候補になります。全幅1,695mm、最小回転半径5.0mで、トヨタ自身が日常生活での取り回しを重視した5ナンバーサイズとして開発しています。道幅の狭い住宅街や古い市街地、機械式ではないものの余裕の少ない駐車場を頻繁に使う人にとって、車体の大きさはカタログ上の数字以上に重要です。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
子育てが終わった世代にも適性があります。地上330mmの低床フロア、スライドドア、乗降用リヤアシストグリップに加え、一部仕様では助手席が回転しながら外側へ向く「ターンチルトシート」も設定されています。そのため、足腰に不安のある家族を乗せる用途でも検討できます。(トヨタ自動車WEBサイト)
一方、「向いていない人」も整理しておくべきです。3列目に大人を常時乗せて長距離移動する家庭、7人分の旅行荷物を常に積む家庭、大型ミニバンならではの広さや高級感を最優先する人には、シエンタのコンパクトさが逆に制約になります。また、基本的に1~2名しか乗らず荷物も少ないのであれば、さらに小さなコンパクトカーという選択肢もあります。
| ライフスタイル | 相性 |
|---|---|
| 子ども1~3人の家庭 | ◎ |
| 日常は4~5人、ときどき6~7人 | ◎ |
| 狭い道をよく走る | ◎ |
| 保育園・学校への送迎が多い | ◎ |
| 高齢の家族を乗せる | ○~◎ |
| アウトドア・自転車積載 | ○~◎ |
| 常時7名で長距離 | △ |
| 7人+大量の荷物 | △ |
| 高級感・豪華さ最優先 | △ |
| ほぼ1名乗車のみ | △ |
つまり、「何人乗れるか」だけで判断するより、普段は何人で、月に何回くらい3列目を使い、どこを走り、何を積むのかを考えることがシエンタ選びでは重要です。日常の90%ではコンパクトに使い、残り10%の「あと2人乗せたい」「自転車を積みたい」「大きな買い物をしたい」に対応できることが、シエンタの大きな価値です。
ファミリーカーとしてのシエンタ
ファミリーカーとしてシエンタを見るときに重要なのは、座席数そのものよりも、**「子どもと一緒に毎日使ったときに面倒が少ないか」**です。この視点で見ると、シエンタには子育て家庭を意識した設計が数多く見つかります。
まず乗り降りです。後席はスライドドアで、乗り込み口は地上330mm。小さな子どもが自分で乗り降りしやすいだけでなく、親がチャイルドシートへ子どもを乗せる際にもドア開口部を利用しやすい構造です。トヨタの取扱説明書によると、セカンドシート左右外側にはISOFIXロアアンカレッジとトップテザーアンカレッジが装備されており、適合するチャイルドシートを固定できます。(トヨタ自動車WEBサイト)
室内高は1,300mmあり、小さな子どもであれば立った状態で着替えることも想定されています。また、フロントシート間を通って後席側へ移動できるウォークスルー構造のため、雨の日などに一度車外へ出ずに前席から子どものケアをしやすい点も特徴です。(トヨタ自動車WEBサイト)
汚れ対策もファミリーカーでは重要です。現行型には、グレードによって消臭・撥水・撥油加工を施したファブリックシートが設定されています。飲み物や食べ物をこぼすことが珍しくない小さな子どもとの生活では、単なる高級素材より、こうした「汚しても対処しやすいこと」が実用上の価値になります。後席サンシェードや天井サーキュレーターも設定されており、後席に座る子どもの快適性を意識した装備といえます。(トヨタ自動車WEBサイト)
荷物への対応力も重要です。ベビーカー、買い物袋、ランドセル、スポーツ用品、自転車など、子育て家庭では年齢によって載せる物が変化します。7人乗りなら3列目を床下へ収納し、5人乗りなら2列目を倒して大きな荷室を作れるため、子どもの成長に合わせて使い方を変えられます。(トヨタ自動車WEBサイト)
乳幼児期
チャイルドシート・ベビーカー
↓
幼児~小学生
送迎・買い物・着替え・自転車
↓
小中学生
スポーツ用品・家族旅行
↓
祖父母を含む移動
最大7人乗車
一台のシエンタで用途を変えて対応
| 子育て場面 | 有効なシエンタの機能 |
|---|---|
| チャイルドシート | セカンドシートISOFIX |
| 抱っこしたまま乗車 | パワースライドドア |
| 子どもの乗降 | 330mm低床 |
| 車内で着替え | 室内高1,300mm |
| 飲食物をこぼす | 撥水・撥油シート設定 |
| 後席の日差し | 後席サンシェード設定 |
| ベビーカー積載 | 可変式ラゲージ |
| 自転車積載 | シート格納で対応可能 |
| 祖父母も一緒に移動 | 7人乗り仕様 |
こうして見ると、シエンタは「子どもが何人乗れるか」だけでなく、子どもが生まれてから成長するまで、家族の生活変化に合わせて用途を変えやすいことがファミリーカーとしての大きな強みです。
高齢者・子育て家庭から見た使いやすさ
シエンタの使いやすさを考えるとき、子どもと高齢者には意外な共通点があります。それは、一般的な成人よりも「大きな段差をまたぐ」「狭い場所で身体の向きを変える」「重いドアを操作する」といった動作が負担になりやすいことです。シエンタはこの部分にかなり具体的な対策を持っています。
最も分かりやすいのが、後席の低床設計です。2WD車では地上から乗り込み口まで330mmで、段差のないフラットフロアになっています。さらにセンターピラー下部には後席乗降用のアシストグリップが設けられています。子どもであれば自分で身体を支えながら乗り降りしやすく、高齢者の場合も手をかける場所があることで姿勢を安定させやすくなります。(トヨタ自動車WEBサイト)
助手席については、設定される仕様が限定されるものの「ターンチルトシート」が用意されています。シート自体が回転しながら車外方向へ向くため、足腰の負担軽減を意図した装備です。トヨタのFAQでは、通常状態で地面から助手席ヒップポイントまで約625mm(2WD)なのに対し、ターンチルトシートを振り出した状態では約605mmという参考値も示されています。(トヨタ自動車WEBサイト)
子育て家庭では、これにスライドドアの利点が加わります。隣の車との間隔が狭くても横方向へ大きくドアを振り出さずに開閉でき、現行型ではパワースライドドアも設定されています。Zハイブリッドではハンズフリー機能が標準装備され、スマートキーを携帯していれば足の操作でドアを開閉できます。抱っこ、買い物袋、保育園の荷物などで両手がふさがる場面を具体的に想定した機能です。(トヨタ自動車WEBサイト)
安全運転支援についても、現行シエンタはToyota Safety Senseを搭載し、全車が「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」に該当します。プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、レーダークルーズコントロール、ロードサインアシスト、プロアクティブドライビングアシストなど複数の機能があります。(トヨタ自動車WEBサイト)
ただし、ここは重要です。これらはあくまで運転支援であり、自動運転ではありません。トヨタも各システムを過信せず、運転者自身が周囲を確認して安全を確保する必要があると明記しています。高齢ドライバーだから「安全装備があるので安心」と単純化するのではなく、本人の運転能力、視力、反応速度、家族の意見も含めて判断する必要があります。(トヨタ自動車WEBサイト)
| 視点 | 子ども | 高齢者 |
|---|---|---|
| 330mm低床 | 自分で乗りやすい | 脚を大きく上げにくくても乗りやすい |
| スライドドア | ドアパンチを抑えやすい | 大きくドアを開く必要がない |
| アシストグリップ | 身体を支えられる | 立ち座りを補助 |
| パワースライド | 親が操作しやすい | 重いドア操作を減らせる |
| ISOFIX | チャイルドシート固定 | ― |
| ターンチルトシート | ― | 乗降負担軽減に寄与 |
| Toyota Safety Sense | 家族の安全を支援 | 運転時の安全を支援 |
つまりシエンタの「やさしさ」は広告上の言葉だけではなく、床の高さ、ドア方式、グリップ、シート、運転支援という具体的な設計寸法・機構に落とし込まれている点に特徴があります。
シエンタのサイズ・取り回し
シエンタの特徴を数字で最も理解しやすいのが、車体サイズです。現行シエンタは全長4,260mm、全幅1,695mm。全高は2WDが1,695mm、E-Fourが1,715mmです。トヨタが説明する5ナンバー乗用車の寸法基準は、全長4,700mm以下、全幅1,700mm以下、全高2,000mm以下などであり、シエンタは全幅がその上限よりわずか5mm小さいサイズに設計されています。(トヨタ自動車WEBサイト)
この「全幅1,695mm」がシエンタを理解するうえで重要です。室内空間を広げるだけならボディを大きくする方が容易ですが、現行型開発時にもトヨタは「扱いやすい5ナンバーサイズ」を維持することを明確な要件としていました。そのうえで室内高を先代より20mm拡大し、2列目の居住性を向上させています。つまり外側をむやみに大きくするのではなく、パッケージングによって内部を有効利用する方向で開発されています。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
取り回しを表すもう一つの重要な数字が最小回転半径5.0mです。トヨタは、細い路地への進入、Uターン、車庫入れ、縦列駐車などで取り回しやすいことを特徴として挙げています。(トヨタ自動車WEBサイト)
一方、車庫を検討するときは車両寸法だけを見てはいけません。例えばバックドアを全開にした場合、トヨタの参考値では車両後端方向へ約880mm余分なスペースが必要となり、車両前端からバックドア後端までの最大長は約5,140mmになります。また通常使用状態でポールアンテナを立てたときの高さは、2WDで約1,785mm、E-Fourで約1,805mmです。立体駐車場や低いガレージでは、カタログ上の「全高」だけでなくアンテナやバックドアの軌跡まで確認すべきです。(トヨタ自動車WEBサイト)
| 寸法・数値 | シエンタ |
|---|---|
| 全長 | 4,260mm |
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 2WD | 1,695mm |
| 全高 E-Four | 1,715mm |
| 最小回転半径 | 5.0m |
| 後席乗り込み高さ | 330mm(2WD) |
| 室内高 | 1,300mm |
| バックドア全開時最大長 | 約5,140mm |
| アンテナ通常時高さ | 約1,785mm/E-Four 約1,805mm |
5ナンバー幅の上限
1,700mm
│
│ 5mm
↓
シエンタ
1,695mm
「室内を広くしたい」
×
「日本の道で扱いやすくしたい」
↓
1,695mmという全幅
シエンタのサイズ設計は偶然ではありません。日本の道路・住宅・駐車場環境の中で日常的に扱える大きさを守りながら、可能な限り室内を広くするという考え方が、車体寸法そのものに表れています。
シエンタの名前の由来・コンセプト
「SIENTA(シエンタ)」という名前は既存の外国語そのものではなく、トヨタが作った造語です。トヨタ公式FAQによると、スペイン語で「7」を意味する siete(シエテ) と、英語で「楽しませる」を意味する entertain(エンターテイン) を組み合わせ、「7人をたのしませるもの」を表現して名付けられました。(トヨタ自動車WEBサイト)
この名前は、初代シエンタの成り立ちと非常によく対応しています。2003年9月の発売時、トヨタはシエンタを「小粋でユースフルな7人乗り」をテーマに開発し、ミニバンに必要な機能をコンパクトなサイズに凝縮した車と説明していました。つまり初代の時点から、「大きなミニバンを作る」のではなく、小さな車で7人とその生活を楽しませるという考え方が車名にも商品企画にも一貫していました。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
2代目では考え方がさらに広がります。2015年のフルモデルチェンジでは「ユニバーサルでクールなトヨタ最小ミニバン」を掲げ、低床フラットフロア、広い室内、乗降性を重視。若い家族だけに限定せず、幅広い世代のライフスタイルを支える方向へ進化しました。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
そして3代目では、その思想が「やさしさ」という言葉で再整理されています。トヨタの2022年発表資料では、開発チームが多くのユーザーの声を聞いた結果、シエンタに求められているものを「扱いやすい5ナンバーサイズ」「最新の安全・安心装備」「低燃費」「求めやすい価格」「使い勝手の良い室内空間」と整理しています。デザインも、角を丸めた「シカクマル」というシンプルなモチーフを採用し、威圧感や豪華さより日常生活になじむ道具としての存在感を意識しています。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
2026年8月3日には現行型が一部改良され、新色クリアベージュメタリックなどが追加されましたが、基本となるこの商品思想は継承されています。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
| 世代 | 登場 | 商品コンセプトの方向 |
|---|---|---|
| 初代 | 2003年 | 「小粋でユースフルな7人乗り」 |
| 2代目 | 2015年 | 「ユニバーサルでクールなトヨタ最小ミニバン」 |
| 3代目 | 2022年 | コンパクトなボディに「やさしさ」を詰め込む |
| 現行改良型 | 2026年 | 3代目の商品思想を継承 |
SIETE
スペイン語「7」
+
ENTERTAIN
英語「楽しませる」
↓
SIENTA
「7人を楽しませる」
この歴史を見ると、シエンタの本質は単なる「安い小型ミニバン」ではありません。2003年から一貫しているのは、家族や生活のために必要な空間と機能を、できるだけ扱いやすい大きさに収めることです。
初代では「7人を楽しませる」という車名にその考えが表れ、2代目では対象を幅広い世代へ拡大し、3代目では子どもから高齢者までを含む「やさしさ」として再定義されました。シエンタのサイズ、低床、スライドドア、シートアレンジ、収納、安全支援といった一つひとつの機能は、実はこの同じコンセプトから派生していると考えると、シエンタという車の全体像が非常に分かりやすくなります。
あわせて読みたい
主要情報源
本節では、個人ブログや販売店記事よりもメーカー・公的業界団体の一次情報を優先しています。
- トヨタ自動車「新型『シエンタ』を発売」(2022年8月23日):3代目の開発思想、室内設計、低床、デザイン等。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
- トヨタ自動車「シエンタを一部改良」(2026年8月3日):現行モデルの最新改良情報。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
- トヨタ自動車 シエンタ公式サイト「室内空間」:低床、スライドドア、室内高、シートアレンジ等。(トヨタ自動車WEBサイト)
- トヨタ自動車 シエンタ公式サイト「走行性能」:GA-Bプラットフォーム、最小回転半径等。(トヨタ自動車WEBサイト)
- トヨタ自動車 シエンタ公式サイト「安全性能」:Toyota Safety Sense、サポカーS〈ワイド〉等。(トヨタ自動車WEBサイト)
- トヨタ自動車 FAQ「シエンタ 車両寸法」:全長・全幅・全高。(トヨタ自動車WEBサイト)
- トヨタ自動車 FAQ「シエンタの車名の由来」:SIETE+ENTERTAIN。(トヨタ自動車WEBサイト)
- トヨタ自動車「コンパクトミニバン・シエンタを新発売」(2003年):初代コンセプト。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
- 日本自動車販売協会連合会(JADA)「乗用車ブランド通称名別順位」:2026年登録台数。
※装備の標準/オプション設定はグレード・駆動方式によって異なります。本稿は2026年8月15日時点で確認できるトヨタ公式情報を基準としています。購入時は最新の公式カタログ・主要諸元表・販売店情報で確認してください。